横紋筋融解症という病気



横紋筋融解症とは、どんな病気でしょうか?

一言で言うと、なんらかの影響で、横紋筋が壊れてしまい、そこから物質が放出され、それが腎臓を始め様々な臓器に影響を与える。そんな病気です。

 

横紋筋というのは、普通に言う筋肉で、腕や足、そして、心臓に至るまで、ほとんどの筋肉がこれに属します。(腹筋は、平滑筋で、ちょっと系統が違いますが。。)
ただ、この横紋筋融解症は、心筋には、およばず、いわゆる骨格筋が主体となります。

 

むかしから言われている「行軍症候群」というのも、これの一種です。

 

それは、軍隊の訓練や実践などで、極端に体を酷使したあとになることがあることから、このネーミングになったのだと記憶しています。
また、スポーツ選手がハードなトレーニングをした後に発症することもあります。
むかしから、根性論で、血のおしっこを流すまで、がんばれ。
などという言い回しがありますが、もしかすると、この横紋筋融解症を併発し、ミオグロビン尿が出ていたのかもしれません。
だとすると、かなり危険な状態ということですね。

 

ミオグロビン尿というのは、筋肉が壊れて出てくるミオグロビンという物質が、腎臓を通して、尿中に排泄される。それが、赤っぽい色をしているので、血尿とまちがえることも多い。
というものです。このミオグロビンがくせもので、これが、腎臓に目詰まりを起こすと、腎不全を併発します。

 

一般の方は、ハードな運動などしないと思いますが、それでは、この病気は、関係無いのでしょうか。

 

この病気の原因として、薬の副作用から来ることも、知られています。
特に、高脂血症の薬で併発することが、まれにですが、認められます。

 

他にも、誘因となる状況がありますので、いろいろとまとめてみたいと思います。

 

早期に発見できれば、原因を除去するあるいは、対症療法的に、病気のピークを越えることができる可能性があります。

 

病因を理解して、兆候を自覚し、早期に病院に相談する。
それができれば、不運な経過をとらずにすむ。
そんな可能性があります。

 

なんでもそうですが、病気に関しても、知識は、力だと思います。

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